近世– category –
16世紀から18世紀にかけての近世は、大航海時代や宗教改革、絶対王政の時代でした。国際交流の拡大とともに社会や文化が大きく変化した時代を扱います。
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なぜ日本の地方はこんなに個性豊かなのか?その7 ~外来文化の吸収と地方への定着~
異国の種、土着の花 ── 地方が咲かせた輸入文化 外国からやってきた文化は、ふつうなら「外来種」として珍しがられるだけでなく、しばしば警戒され、時には排除されてしまうものです。ところが日本では、その異国の「種」が各地の土壌に根を下ろし、やがて... -
なぜ日本の地方はこんなに個性豊かなのか?その5 ~江戸時代の三つの制度が描いた地方色~
江戸時代の制度と社会が地方の個性を育んだ なぜ日本の地方はこんなに個性豊かなのか。これまでの記事では、その理由を 自然の壁 と 交通の道 という二つの視点から見てきました。キーワードは「閉じて深め、開いて磨く」です。 まず自然。山脈や大河、海... -
なぜ日本の地方はこんなに個性豊かなのか?その4 ~「開いて磨く」を加速させた交通の力~
壁と窓が描いた日本地図の不思議 ―「閉じて深め」から「開いて磨く」へ 前回の記事「なぜ日本の地方はこんなに個性豊かなのか?~自然の采配が生んだ、多彩な地方色~」では、山や気候といった自然環境が、地域文化を「閉じて深める」力として働いたことを... -
なぜ日本人は「線香花火の静寂」を愛するのか?~世界で一つだけの癒しの花火~
打ち上げ花火とは違う、心に寄り添う小さな火 夏の夜空に大輪を咲かせる打ち上げ花火は、人々を一瞬で歓声の渦に巻き込む華やかな存在です。けれど、そのすぐそばで、音もなくぽとりぽとりと火花を落とす線香花火が、人の心をとらえて離さないのはなぜでし... -
なぜ火薬は戦場を離れて夜空を彩るようになったのか?(日本編)〜花火がたどった千年の物語
戦国の火薬が、夜空で「平和の光」に変わるまで かつて火薬といえば、戦国の鉄砲が鳴らす轟音の象徴でした。国の命運を左右したその技術が、いまや夜空に大輪の花を咲かせ、人々の歓声を誘います。恐怖の音が期待の響きに変わった背景には、日本ならではの... -
なぜ火薬は戦場を離れて夜空を彩るようになったのか?(世界編)〜花火がたどった千年の物語~
「薬」が「武器」になり、やがて「芸術」になった話 夏の夜。夜空を見上げる人々の顔は、なぜかどこでも似ています。目を丸くし、口を半開きにして、ひととき日常を忘れる。花火の前では、誰もが子どもの顔に戻るのです。 けれども、その色とりどりの光を... -
なぜ病院と調剤薬局とは分かれているのか?
処方せんを片手に歩く、そのわけを探る かつては、診察が終わればその場で薬を受け取るのが当たり前でした。診察券と一緒に薬袋を渡され、「はい、お大事に」で一件落着。 ところが今では、診察後に「処方せん」を渡され、わざわざ外の薬局へ足を運ぶのが... -
なぜ関東では鰹だし、関西では昆布だしなのか?
鰹か、昆布か ── 日本の東西で異なる「だし」のルーツを探る 東京の人が大阪で味噌汁を飲むと、こう思うでしょう。「あれ?ちょっと薄い?」逆に大阪の人が東京でうどんをすすれば、「なんでこんなに色が濃いの?」と首をかしげるかもしれません。 ──だし... -
なぜ韓国料理はこんなに赤いのか?── 韓国料理と唐辛子の辛くて深い関係
韓国料理の赤はどこから来たのか? 唐辛子がたっぷり入った真っ赤なキムチや鍋。韓国料理といえば、あの鮮やかな赤を思い浮かべる人が多いでしょう。辛さと共に、韓国料理を象徴する色でもあります。 けれど、この赤は昔から韓国料理にあったわけではあり... -
なぜ同じ「町」なのに、「まち」と読んだり「ちょう」と読んだりするのか?
あなたの町は「まち」?それとも「ちょう」? 日本には、同じ漢字を使っているのに、読み方がまるで正反対に分かれる──そんな、少し意地悪な文字があります。その代表が「町」という字です。 たとえば東京都内。千代田区の「麹町(こうじまち)」のすぐ隣... -
なぜ日本の郵便ポストは赤なのか?
日本はポストの色に「赤」を選んだ 街角に立つ赤いポスト。使う機会は減りつつあるものの、あの赤は変わらず健在です。子どもがクレヨンでポストを描けば、まず選ぶのは赤。もはや“国民的既成概念”と言っていいでしょう。 でも、ふと考えたことはないでし... -
なぜ「梅雨」と書いて「つゆ」と読むのか?
なぜ「梅雨」と書いて「つゆ」と読むのか? 6月、空がどんより曇り、湿気が肌にまとわりつくようになると、人は言います。「そろそろ梅雨入りですね」と。季節の変わり目を告げる合図であり、どこか気分を沈ませる響きでもあります。 けれど、「梅雨(つゆ...
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